配当金生活によるFIRE経済的自立のための日本高配当株の選び方~野村不動産HD編~
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目次
こんにちは!デベリーマン投資家のSAMです。
私は、人生の選択肢の多様化のため、お金の勉強をして資産形成をしている、都内の不動産デベロッパー勤務の20代サラリーマンです。
40歳で1億円達成を目標に、日々貯蓄や投資に励んでおります。
具体的な保有資産や、株・ファンドなどの売買実績についても随時公開しますので、投資をこれから始めたい人や、資産形成について勉強したいけど、何から手を付ければよいのか分からないという人は、是非ご参考にしてください。
本日の議題は、「配当金生活によるFIRE経済的自立のための日本高配当株の選び方~野村不動産HD編~」です。
本シリーズでは、日本高配当株を買う時の判断基準について解説し、実際に筆者が保有する銘柄の財務状況を具体的に解説します。皆様の銘柄選びのご参考にしていただけたら幸いです。
※特定の銘柄の購入を推奨するものではございません。投資は自己責任でお願いいたします。
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1.日本高配当株選びのポイントと筆者の保有銘柄
私が日本高配当株を購入するときに重視するポイントは、安定的に高配当を維持できる銘柄であるかどうかです。株価上昇については重視しておらず、恒常的に下落している銘柄でなければOKとしています。その理由は、日本株はキャッシュフロー強化というポジションで買い進めているからです。株価上昇によるキャピタルゲインは、米国株に任せて、着実にキャッシュフローを増加させることを、日本株購入の目的としています。
この前提で日本高配当株を判断するとき、重視する財務指標は以下8項目です。順番に解説します。
●売上高
意味:企業目的にあたる商品やサービスを提供することで得た代金。
判断ポイント:増加傾向にあるか。バラツキがなく安定しているか。
投資家還元の源になるため、重要な指標の1つです。高配当を出し続けられるかという観点では、いかに安定した売上高を確保しているかが大切です。
●EPS
意味:1株あたり純利益。(当期純利益÷発行済株式総数)
判断ポイント:増加傾向にあるか。バラツキがなく安定しているか。
投資家還元は、売上ではなく純利益が原資となります。よってEPSは非常に重要な指標です。
赤字の年がある企業は経営が危ぶまれる可能性を秘めていると言えます。
●営業利益率
意味:売上高に対する営業利益の割合を示す指標。(営業利益÷売上高×100)
判断ポイント:7%程度が平均的な指標。(10%以上は好ましい。5%以下は△)
どれだけ効率よく利益を上げられているかを示す指標になります。しかし、これはビジネスモデルによる違いが大きく単純に数字だけで比較するのはオススメしません。
同じ業界の中で比較することで、その企業がどれだけ効率的に利益を上げているかが判断できるかと思います。
●自己資本比率
意味:総資本(負債及び純資産の合計)に占める純資産の割合。
判断ポイント:40%以上で合格ポイント。(60%以上あると財務体制が非常に強固)
自己資本比率が高ければ高いほど、借入に頼らず自己資金で事業運営できているということです。借入比率が高い企業よりも財務が安定することは、想像に容易いかと思います。
●営業CF
意味:本業による収入と支出の差額。
判断ポイント:増加傾向にあるか。バラツキがなく安定しているか。
単純にその年1年間で、本業のみでしっかりと利益を出せているかが分かる指標です。過去10年間を振り返って赤字がある会社は、今後もバラツキが出ることが予想されるため、積極的な買付をしたい銘柄とは言えません。
●現金等
意味:企業が保有する現金等の資産の合計。
判断ポイント:安定しているか。増加傾向であるか。
現金等が増えていない場合、上手く再投資に充てている可能性もあるため、一概に増加傾向が良いとは断言できません。ただ、バラツキがある場合や、目減りしている場合は健全な経営ができていない可能性もあるので、注意が必要です。
●一株当たり配当金
意味:株主に還元する一株あたりの配当金。
判断ポイント:安定しているか。増加傾向にあるか。
安定的な高配当を受け取り続けられるかという点で、最も大事な指標の1つです。企業によっては連続増配宣言(三井住友FGなど)しているところもあるので、過去の実績のみではなく、企業HPの投資家向けページもチェックしてみてください。
●配当性向
意味:会社が純利益のうちどれだけ配当金の支払いに向けたかを表す指標。
判断ポイント:30~50%が健全な範囲。(70%を超えると継続的な配当が難しいケースも出てくる)
配当性向が低すぎる企業は配当金による投資家還元意識は低く、再投資による株価上昇によって還元しようとする傾向にあります。逆に配当性向が高すぎる企業は、継続的に同水準の配当金を出し続けることが困難な可能性があり、また再投資資金もないため、企業成長が見込みにくく注意が必要です。
ここで私が保有する銘柄をご紹介します。(2022年3月21日時点)
銘柄の順番は、購入順ですので、ランキング等ではございません。
これらの銘柄について、実際の数字をもとに財務状況を解説していきたいと思います。
分析結果は、配当目的で保有し続けるという前提での評価であって、その企業そのものの評価ではない点にご留意いただければ幸いです。
各項目ごとに以下の通り評価しております。
A:良い、B:普通、C:悪い
総合評価の基準は以下の通りです。
A:とても良好。いつでも買い増したい。
B:両行。株価が極端に上がっていなければ買い増したい。
C:普通。割安であれば買い増したい。
D:やや悪い。とても割安で配当利回りが高ければ買い増したい。
銘柄分析には、以下のサイトを参照しています。
IR BANK - 企業分析・銘柄発掘
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2.野村不動産HDの分析結果
今回は、「野村不動産HD」です。
先ほどの8つの指標をベースに解説していきます。
まずは株価と現時点(2022年3月21日)の配当利回りです。
株価:2,942円、配当利回り:3.05%という状況です。
過去の株価推移は以下の通りです。
上下を繰り返しながらじわじわと株価が上昇傾向なのが特徴的です。
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以下にて、財務状態解説をしていきます。
●売上高
途中途中で若干売上高が落ちた年はありますが、概ね売上増加傾向であり、非常に魅力的な推移をしています。
評価:A
●EPS
EPSについても、安定増加傾向にあると言えます。
単純に売り上げを伸ばしているだけではなく、投資と支出をコントロールすることで、純利益についても順調に伸ばしている、大変魅力的な銘柄です。
評価:A
●営業利益率
概ね12%前後で推移しており、非常に効率的に利益を上げていることが分かります。
不動産業界は10%程度の企業が多く、その中でも比較的高水準だと言えます。
評価:A
最近増加傾向にありますが、それでも30%程度と比較的低水準だと言えます。
しかし、今後の経営が危ぶまれるほどの低さではないため、そこまで悲観的に見る必要はないかと感じております。
評価:C
●営業CF
過去14年間で3度マイナスになっており、財務状態が健全とは言えません。
特に分譲マンション事業は大きな投資額が必要な短期回収事業なので、赤字になることが多くなります。このあたりの課題感は残るかと感じております。
しかし、EPS上では赤字年なく、ビル売却等で毎年の利益を確保できているところを見ると、営業CFの現状を補っていけるのではないかと考えています。
評価:C
●現金等
現金等についてはややバラツキがありますが、減少傾向でも増加傾向でもないです。
一定以上の現金等を残しつつ、上手く再投資に活用しているようですので、特に懸念点はないかと思います。
評価:B
●一株当たり配当金
一株あたり配当金は、ここ数年は毎年増配されており、今後にも期待できます。
10年間で3倍以上の配当金になっているため、今購入しておくと10年後には約9%(現状3.05%の3倍)の配当利回りが期待できる銘柄です。
評価:A
●配当性向
2010年には100%を超える配当性向を記録しておりますが、その後は概ね20~30%で安定して配当を出しているようです。
評価:B
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3.まとめ
最後にまとめです。
評価は以下の通りでした。
売上高:A
EPS:A
営業利益率:A
自己資本比率:A
営業CF:C
現金等:B
一株あたり配当金:A
配当性向:B
これらを考慮して、総合評価は以下の通りです。
C:普通。割安であれば買い増したい。
営業CFでマイナス年が多いことが一番の懸念点です。
またそのような状況下としては、現状の配当利回りは高くないので、少し割安に感じられたら買い増ししたいと考えております。
以上、いかがでしたでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
この記事を、日本株購入のご参考にしていただければ幸いです。
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2022年度第1四半期、日本高配当株全25銘柄の決算まとめ記事を書きました。
— SAM@デベリーマン投資家 (@SAMindex7) 2022年8月13日
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